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ルネサンス期の楽器 ~ リュートなど

Girl_luteデイヴィッド・マンロウ 著 「中世・ルネサンスの楽器」の付属LP の中から、リュート曲 「Orlando Sleepeth (オルランドは眠る)」について書いてみたい。 これは、リュート曲の作曲家として名高いダウランド が 1620年頃に書いた曲であるが、作られた経緯が、あまりはっきりしていない。 ただし、題名や曲調からすると、おそらくは次のような背景があるらしい。

Orlando というのは、1400年代末のイタリアの叙事詩 「恋するオルランド (ボイアルド作)」 の主人公の名前に由来する。 その後、1532年には、その続編となる叙事詩 「狂えるオルランド (アリオスト作)」 が完成している。 これらは、イタリア語の作品だが、翻訳されてヨーロッパ中で人気となった。 1594年には、イギリスの劇作家 ロバート・グリーン が、「狂えるオルランド」の一部を題材にした戯曲 「The History of Orlando Furioso」 を書いており、さらに、この作品は、その後のシェークスピアの演劇などにも影響を与えている。

で、その 「The History of Orlando Furioso」 、筋書きは、美しい姫をめぐる騎士たちの恋物語、というお決まりのものだ。 劇中で、主人公のオルランドは、恋敵にだまされて、自分が失恋したものと思い込み、あげくに狂気に陥ってしまう。 そして、それがもとで様々な騒ぎが起きるのだが、やがて魔女メリッサが登場し、彼にワインを飲ませると、オルランドは安らかな眠りに落ちる ....ダウランドの 「Orlando Sleepeth」 は、まさに、この場面を思わせる、誠にほのぼのとした、素朴ながらも魅力的な曲である。 劇の方は、眠りから覚めたオルランドが正気を取り戻し、恋敵との戦いに挑み、最後はおめでたい結末へと進む。
(注 : Sleepeth は Sleeps の古語 ) (参考サイト

当時のロンドンの劇場で、Orlando Sleepeth が演奏されたのかどうかは分からない。 でも、もし、当時を思わせるひなびた芝居小屋で、昔風ののどかな演劇を見ながら、このようなリュートの曲に耳を傾けることができたら、きっと楽しいだろうな、とも思う。

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