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グリーンスリーブス ~ ヴォーンウィリアムスの幻想曲

オーケストラ作品のグリーンスリーブスといえば、ヴォーンウィリアムスの幻想曲。 数多くの演奏がある中でも、バルビローリ ( Sir John Barbirolli ) の指揮による「English String Music」( 1963 年録音 ) の演奏は、なかなか良い。 ブログ 「歩きながら話そう」の解説に、「バルビローリは通常のオケを振るときも弦楽を主体にしてメロディをたっぷり歌うのが特徴だ。」 とあるが、なるほどと思った。 弦楽器の各パートが実に気持ち良さそうに歌っている。 リンク先(Youtube) は LPからのサンプリングらしく、ノイズが多く音も割れているので、改めてCD版を入手して聴くのが良いと思う。 (ネット上の多くのショップでダウンロード購入できる。)

Barbirolli 画像のリンク先 (YouTube)で演奏を聴くことができる。

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グリーンスリーブス ~ 高機能電子オルガン

ローランド製の「ミュージック・アトリエ」という、高機能電子オルガンによるグリーンスリーブス。 演奏者は、若いプロの演奏家の方のようだ。 まさに、オーケストラのような多彩なサウンドが、次々と繰り出されるのに驚く。 どうやって音色を切り替えているんだろう、鮮やかに使いこなすテクニックがすばらしい。

Green_organ 画像のリンク先 (YouTube)で演奏を聴くことができる。

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グリーンスリーブス ~ ジャズサックス

ジャズ・サックス奏者、ポール・デスモンド (Paul Desmond) と、モダン・ジャズ・カルテットの共演によるグリーンスリーブス。 1971年録音のアルバム。 サックスってこんな音だっけ、と思うほど柔らかい音色の、心あたたまる演奏だ。

Paul_desmond_mjq 画像のリンク先 (YouTube)で演奏を聴くことができる。

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グリーンスリーブス ~ ジャズヴァイオリン

ジャズヴァイオリンの大御所、ステファン・グラッペリ( Stephane Grappelli ) の弾くグリーンスリーブス。 わずか2分間のバラードだけど、こんな歌い方があったのかと、思わず唸ってしまう味わい深い1曲だ。 できれば、彼ならではの軽いスイングに乗せて、続きを演奏して欲しかったが、ちょっと残念。

Grappelli_2 画像のリンク先 (same-melody.com)で演奏を聴くことができる。 なお、この曲の初出アルバムは、Stardust(1973) と思われる。

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グリーンスリーブス ~ ジャズヴォーカル

Greensleeves で検索すると、実に、膨大な数の演奏があるのに驚いてしまう。 それも、クラシック以外のがとても多い。 今回は、ビヴァリー・ケニー(Beverly Kenney) という、1950年代に活躍したジャズシンガーの、SINGS FOR JOHNNY SMITH (1955) というアルバムから1曲紹介。

グリーンスリーブスは、その歌詞の中に "my lady Greensleeves" という言葉があることから、明らかに男性の想いを唄っているのだが、なぜか、女性が歌う方がしっくりするような気がする。 前記事の、Mignarda もそうだけれど、 ウィスパリング・ヴォイス というのかな、穏やかに語りかけるような唄い方が、なんとも心地よい。

Beverly_kenney
画像のリンク先 (YouTube)で
演奏を聴くことができる。

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リュート ~ グリーンスリーブス

ルネサンス期のリュート曲の中でも、特に、後世まで広く親しまれ続けた Greensleeves という曲がある。 元々は作者不詳の単旋律の曲なのだが、1500年代末には、リュート用の楽譜が作られ、その後は楽器でも演奏されるようになったらしい。 元の曲は、片思いの恋人への切ない想いを唄うもので、次のような歌詞をもつ。
(参考 : worldfolksong.com

ああ愛する人よ、残酷な人
あなたはつれなく私を捨てた
私は心からあなたを慕い
そばにいるだけで幸せでした

グリーンスリーブスは私の喜び
グリーンスリーブスは私の楽しみ
グリーンスリーブスは私の魂そのもの
私のグリーンスリーブス
貴方以外に誰がいようか

歌詞は、この後も続くが、出版年代によって、8番までの歌詞18番までの歌詞 など様々なものが伝えられている。 ところで、この歌詞の中で繰返し唄われる Green Sleeves (緑の袖) という言葉だが、これについては、いくつかの解釈があるようだ。

・ 草むらでの恋人との情事で、袖に染みついた草の色を示唆。(Wikipedia
・ 娼婦が付けていた緑色の袖を表している。 (Wikipedia)
・ これは中世の宮廷恋愛歌であり、緑色が「不倫の愛」を象徴している。(金子氏

なるほど民謡や演歌のような庶民の歌には、色恋がつきものだし、グリーンスリーブスに、このような「深い」意味が込められているというのは、十分にありそうな話だ。 また、それだからこそ、長く歌い継がれてきたのだろうとも思う。

Saphos_lute

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ルネサンス期の楽器 ~ リュートなど

Girl_luteデイヴィッド・マンロウ 著 「中世・ルネサンスの楽器」の付属LP の中から、リュート曲 「Orlando Sleepeth (オルランドは眠る)」について書いてみたい。 これは、リュート曲の作曲家として名高いダウランド が 1620年頃に書いた曲であるが、作られた経緯が、あまりはっきりしていない。 ただし、題名や曲調からすると、おそらくは次のような背景があるらしい。

Orlando というのは、1400年代末のイタリアの叙事詩 「恋するオルランド (ボイアルド作)」 の主人公の名前に由来する。 その後、1532年には、その続編となる叙事詩 「狂えるオルランド (アリオスト作)」 が完成している。 これらは、イタリア語の作品だが、翻訳されてヨーロッパ中で人気となった。 1594年には、イギリスの劇作家 ロバート・グリーン が、「狂えるオルランド」の一部を題材にした戯曲 「The History of Orlando Furioso」 を書いており、さらに、この作品は、その後のシェークスピアの演劇などにも影響を与えている。

で、その 「The History of Orlando Furioso」 、筋書きは、美しい姫をめぐる騎士たちの恋物語、というお決まりのものだ。 劇中で、主人公のオルランドは、恋敵にだまされて、自分が失恋したものと思い込み、あげくに狂気に陥ってしまう。 そして、それがもとで様々な騒ぎが起きるのだが、やがて魔女メリッサが登場し、彼にワインを飲ませると、オルランドは安らかな眠りに落ちる ....ダウランドの 「Orlando Sleepeth」 は、まさに、この場面を思わせる、誠にほのぼのとした、素朴ながらも魅力的な曲である。 劇の方は、眠りから覚めたオルランドが正気を取り戻し、恋敵との戦いに挑み、最後はおめでたい結末へと進む。
(注 : Sleepeth は Sleeps の古語 ) (参考サイト

当時のロンドンの劇場で、Orlando Sleepeth が演奏されたのかどうかは分からない。 でも、もし、当時を思わせるひなびた芝居小屋で、昔風ののどかな演劇を見ながら、このようなリュートの曲に耳を傾けることができたら、きっと楽しいだろうな、とも思う。

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フランドル楽派 ~ ルネサンス期の楽器

これまでの記事では、主に声楽曲について紹介してきたが、今回は、楽器について書くことにする。 ネタ元は、デイヴィッド・マンロウ 著 (柿木吾郎=訳)「中世・ルネサンスの楽器 (1976)」 である。 本の解説によれば、ルネサンス期の音楽家は、声楽に高い価値をおき、楽器は、あくまで補助的なものとして扱っていたらしい。 実際、フランドル楽派など、ルネサンス期の作曲家の主な作品は声楽曲であった。 それでは、楽器というものはあまり使われなかったのかというと、実はそうでもなくて、多くの絵画や文献から、中世以来、様々な楽器が作られ演奏されていたことが知られている。 また、リュートやリコーダーのために歌曲を編曲した楽譜が出版されたりもしている。 つまり、器楽専用の曲というものは少ないが、歌に合わせたり、編曲したりして、多くの場面で楽器が使われていたようだ。 例えば、宮廷の祝賀会や舞踏会、貴族の家庭の娯楽、等々。

現代からみた時に、はるか昔に奏でられたであろう音を、実際によみがえらせる 「楽器」 というものには、少なからず不思議な魅力がある。 上記の本の中に、古い時代の、いくつかの楽器の音色について書かれた文章があるのだが ...甲高い、甘美な、よく響く、鼻にかかった鋭さ、激しく振動する響き、声と融け合う、豊かな騒音 ... など、実に様々な表現が用いられれている。 このように、楽譜だけでは伝わらない、400年以上も前の人々の息吹を直接に感じ取ることのできる、楽器というものの持つ意味は、やはり大きいと思う。

上記の本を著した マンロウ という音楽家は、そういう古い時代の楽器に魅せられて、数多くのコレクションと研究成果、さらに豊富な演奏録音を残した稀有の人物として有名である。 本には、2枚のLPレコードが付属しており、実に78種類もの、中世からルネサンスにかけての楽器が、当時の楽曲を使って紹介されている。 演奏は、マンロウ率いる、ロンドン古楽コンソートによるもので、その創意あふれる活き活きとした表現が素晴らしい。

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