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ヴェルドロ以前の音楽 ~ フロットーラ

前の記事の作曲家ヴェルドロが活躍する少し前、1500年頃のイタリアで流行していた音楽を フロットーラ という。 軽快なリズムと、単純な節回しで歌詞を繰り返すのが特徴だ。 ここでは、ヴェルドロより 30歳ほど年上の作曲家 ジョスカン・デ・プレ が作ったフロットーラを2曲紹介したい。

~~ スカラメッラは戦いに ~~

スカラメッラは戦いに行く
槍と盾を手に持って
Renaissance_pipe_drum_2ラ ゾンベローボロ ボロンベッタ
ラ ゾンベローボロ ボロンボー

スカラメッラは浮かれて騒ぐ
ブーツと靴を両方はいて
ラ ゾンベローボロ ボロンベッタ
ラ ゾンベローボロ ボロンボー
~~~~~~~~~~~~~~

~~~~ こおろぎ ~~~~~

こおろぎは歌が上手
のびやかな声で歌うのだ
さあ飲め、こおろぎ歌え

こおろぎは鳥とは違う
鳥はちょっと歌っただけで
すぐどこかへ飛んでいく

こおろぎは、
いつでもずっとそこにいる
とっても暑い夏の日も
ひたすら愛を歌うのだ
~~~~~~~~~~~~~~

歌詞は、こちらのサイト の英訳を参考にした。 それにしても、歌詞の内容だが、どちらの曲もいったい何を言いたいのか、今ひとつ良く分からない。 「こおろぎ」の方は、一説によると、作者ジョスカンの仲間の Carlo Grillo (こおろぎ)という名前の歌手のことを、ふざけて唄っているといわれている。(上記サイトの解説による。) また、皆川達夫 著「中世・ルネサンスの音楽」 によれば、フロットーラというのは 「官能的ないし卑猥なイタリア語の歌詞」 によった歌曲だという。 いわれてみれば、「スカラメッラ」も「こおろぎ」も、何となくそのように読み取れないこともないか。
  

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コメント

 曲を聴いています。ネットラジオが作成できるとは初めて知りました。
 このような曲調のものは何と言うのか詳しいことは知りませんが、最近のやたらシャカシャカとうるさい音楽よりかは好みです。
 話がずれてしまいますが、人間が音楽を聴いているとき、視覚はどうなっているのでしょう? 最近よく動画サイトを見ており、動画中毒みたいになっているのですが、音楽が感性を刺激しているとき、動画も感性に訴えるものが表示できれば、さらに印象を強化することができるのではないかと以前から考えていました。最近特にこだわっており、音楽に対応した音楽動画のような試作品を作成して投稿する予定ですが、いまひとつ相関が掴めません。この問題について、どう考えていけばいいのか? はやしだ先生のご意見を聞かせてください。
 邪道といえば邪道でしょうが、聴いているときも視覚も働いているのは事実であり、関数のように、楽曲に対応した何らかの動画というものがあってもいいのではないでしょうか? 
 詳しく書いていくときりがありませんので、とりあえず終わりとします。

投稿: EXOTIC GARDEN | 2009.05.03 19:24

 コメントありがとうございます。
 音楽を聴いているときの視覚の状態については、私も分かりませんが、音だけよりも映像があった方が印象が強化できるというというのは、ありそうですね。 ただ、関数のように、自動的に音楽→映像という結果が得られるかどうかは疑わしいと思っています。
 例えば音楽の場合、長調と短調では、そこに湧き起こる感情に、明らかな違いがあります。 つまり、音楽は感情と密接に結びついているように思えます。 一方、映像の場合、明るい場面や悲しげな場面を表現するのは可能かも知れませんが、その映像を見ただけで、長調や短調の旋律に伴うような感情がすぐに湧き起こるとは思えません。 映像から何かの感情が生じるとしたら、過去の楽しい記憶や切ない記憶を思い出すなど、記憶というものを通じて間接的に生じる場合であろうかと思います。
 そして、記憶というのものは、人それぞれ違うわけですから、誰にとっても効果的な音楽動画を作るのは難しいように思えるのですが、どうでしょうか。(以上、全く勝手な仮説に過ぎませんが。)

投稿: はやしだ | 2009.05.03 21:06

 ご意見ありがとうございます。こちらが前から感じ考えていたこととだいたい同じです。自分の幼少時の記憶が蘇る画像など、客観性が乏しければ作品として成立するか疑わしくなってしまいます。
 追加しますと、視覚の世界は、形・動き・色の3要素で確定します。この要素のうち、形は必須であり、形なき画像というのはありません。ところで、音楽との心情的な対応性が感じられるのはとりあえず動きの要素だけです。じつは音楽に対応した動画というものは昔からすでに存在しており、踊りが相当します。ところが、動画を作成しようとするとき、では形はどうやって決めればいいのかということの手掛かりが見つかりません。形は存在しなくて動きだけ表現するということは不可能です。
 しいて指摘するなら、曲の進行のうち、転調の部分だけは、いくらかは映像との対応性が感じられます。具体的なところまで詰めていませんが。
 書きたいことは色々あるのですが、とりあえず終わります。

投稿: EXOTIC GARDEN | 2009.05.06 21:16

なるほど、形・動き・色と、多くの要素がからむのが映像なわけですね。 EXOTIC GARDEN さんの作品がどのようなものになるのか、例えば人の踊りのような具象的なもので表現するのか、それとも模様のような抽象的なもので表現するのか...。 なかなか想像がつかないだけに、楽しみでもあります。 

投稿: はやしだ | 2009.05.06 23:48

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