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フランドル楽派 ~ ミサ曲 「パンジェ・リングァ」

フランドル楽派の作曲家の多くが教会に仕えていた、ということで、教会用のミサ曲は、その重要なレパートリーとなっている。 前の記事のジョスカン・デ・プレ も多くのミサ曲を書いており、中でも晩年の作品である、ミサ 「パンジェ・リングァ」 は評価が高い。 

パンジェ・リングァ ( Pánge língua ) はラテン語の言葉で、「舌で祝え」と直訳されるが、「ほめたたえよ」 というような意味かと思われる。 元々は、中世イタリアの神学者 トマス・アクィナスの詩に由来し、さらに、その詩には、いつの頃か明らかではないが、旋律がつけられ、グレゴリオ聖歌として伝承されている。

Pange_lingua_2

    ( dakuserukun さんによる翻訳

    舌で祝え、
    栄光の体と貴重な血の秘蹟を
    その血は、この世の代価として
    高貴な母胎の果実にして
    国々の王である方が流したものである

ジョスカン・デ・プレ は、この聖歌の旋律を使い、ミサ曲 (KYRIE, GLORIA, CREDO, SANCTUS, AGNUS DEI ) を構築した。 各楽章は、いずれも、フランドルのミサ曲の特長が、非常に良く表れている ・・・ すなわち、4つの声部が対等に旋律を歌い上げ、それぞれの旋律は少しづつ遅れて重なりあい、かつ美しい和声を響かせる。 旋律はとてもなめらかで、節目が抑制され、非常に息の長いフレーズを持つ。 そのため、曲を聴きながら意識して旋律を追いかけようとしても、そのうち、何だか訳がわからなくなってしまうのでもあるが...。 いわば天上の音楽ともいえる、このような曲は、できることなら星空の見えるような場所で、雑事を忘れ無心になって聴くことができると理想的ではないかとも思う...なかなか実現できないけれど。

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コメント

 なんか、なつかしいですねえ。パンジェリングァは記憶にないですが、「千々(ちぢ)の悲しみ」(と言ってましたよね)はリコーダーアンサンブルでやったはず。
 美しいのですが、気持ちよく、それこそ抑揚もないので、すぐ寝てしまいます。(-_-)(^_^;

投稿: せろふえ | 2009.05.23 08:09

そうですね、千々の悲しみ、かつてリコーダーアンサンブルの定番だったようにも思います。 今でもそうかもしれませんが。

> 美しいのですが、気持ちよく、それこそ抑揚もないので、すぐ寝てしまいます。

まったくおっしゃる通りで...。 あらためて、ネットラジオをまとめて聴いてみたのですが、我ながら、何とも まったりした曲ばかりが続いていて、なるほど、これは眠くなるに違いないと思いました。 まあ鎮静効果という点では、それなりに意味があるかもしれません。

投稿: はやしだ | 2009.05.23 13:37

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