境港は、妖怪を売り物にしてはいるが、観光客がぞろぞろ歩く街の雰囲気は、ほぼ、縁日の賑わいと同じようなものだった。 まあ観光地というのは、多かれ少なかれそんなものだろう。 ただ問題なのは、そういう雑踏というのが、うちの子供はどうも苦手だ、ということである。 人混みの中にいると、何だか不安になって緊張してしまうらしい。 普段、妖怪の本や鬼太郎のアニメは大好きなのだが、それを楽しむには、他人に邪魔されない静かな環境が必要のようだ。 そんなわけで、彼としては、妖怪の立ち並ぶ水木しげるロードは、今一つ楽しめない様子だった。
水木しげる記念館の方は、展示室の薄暗い照明の中に現れる、妖怪の作り物が中々の迫力で、それなりに子供も私も楽しめた。 ただし建物の規模が小さいので、15分くらいで見てしまった。 展示物は、妖怪そのものよりも、水木しげるの生い立ちの解説や、若い頃からの作品の紹介、コレクションなどが多く、丹念に見ていけば色々と興味深いのだが、やはり子供には難しい。 どちらかというと、大人向けの内容という印象だ。
帰り道、土産屋の一角に本を売っている所があって、水木しげるの画集を売っていた。 それは子供も興味を持ったようなので買って行く事にして、ついでに売ってあった鬼太郎のコミックも購入。 それで子供自身の土産はできた。 あと、頼まれていた猫娘の携帯ストラップとかも買って、帰途についた。
以上のような具合で、何となく盛り上がりに欠ける旅行だったわけだが、一方で多少は有意義な面もあったかな、と思っている。 家にいると、親子があまり関わりを持たなくても過ごしていける。 うちは親子共々無口な方なので、かみさんに子供の相手を任せたりしていると、つい疎遠になってしまうような気がする。 それが、親子2人きりで旅行するとなると、食事、荷造り、移動、という基本的な作業のたびに嫌でも関わりを持たざるを得ない。 目的地に行って帰ってくるまでの間に、些細ではあるが数多くのコミュニケーションが生じ、そこから互いの信頼感のようなものが少しずつ生まれてきたような感じがする。 つまり、以前より少しだけ「仲良く」なれたような気がしている。
今後、また旅行に限らず、何か面白そうなネタを見つけて、子供と遊べる機会を作って行きたいと思う。 もちろん親の一方的な思い入れにすぎないので、そうそう上手くはいかないかも知れないが...。
と、
記事を書いて
いるうちに、
年が明けて
しまった。
みなさま
明けまして
おめでとう
ございます。
2009年 元旦
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